品定~Pt.3~「夢現」

"Cセグメントのハッチバックかセダンを"と言ってみたものの、そもそも車の
セグメントってのは何なんだと言う話になると思う。

これは欧州における自動車の大きさに関する大まかな規格で、
要するにAよりBが大きいし、BよりCが大きいという話である。
Aはかなり小さい部類に入るのでここでは議論しないし、その詳細は
ウィキペディアに詳しいので特に説明しないが、今まで乗っていたMINIは
Bセグメントに属していて、それに多少の手狭感を感じていたので次に乗るなら
Cセグメントにしようという事なのである。とは言ってもBセグメントなら
なんでも同じではなく、エンジンなどは特に海外のモデルの方が大きめだし
サイズに対する考えも異なるから一概にBセグメントなら等価値の車とは
言いきれない。MINIの場合、Bセグメントでは大きめのサイズに属するし、
クラブマンなどはCセグメントとの境界線に入る車種である。
そもそもエンジンも1.6Lと、このセグメントでは大きい部類に入るので
欧州と日本でのこのセグメントの考え方は必ずしも一致しない。
フィアット・プントに至っては横幅が日本の5ナンバー枠を超えてしまうので
3ナンバーのBセグメント車と言える。

一番わかりやすい例としてはプジョー207はBセグで、308はCセグ、BMW MINIはBセグで、
1シリーズはCセグ、VWポロはBセグで、ゴルフはCセグと考えれば良いだろうか。

最もBセグだから窮屈というよりは、MINIコンバーチブルがもともとオープンユニットを
後部座席横にしまう関係上幅が狭くなる上、MINI自体が空間よりもデザインと
走行性能を意識したシート・ポジションの低いセッティングのため、他のBセグと
比べても特に後部座席のフット・スペースには問題を抱えていると言えば良いのだが。
ただし、欠点ばかりではなく、街乗りの軽快感やダイレクトなコーナリングの素晴らしさは
MINI及びこのセグメントのスポーティな車種の最大の特徴でもある。

簡単にセグメント別の車をまとめるとこんな感じ

Bセグメント ⇒ BMW-MINI VWポロ シトロエンC3 プジョー207 三菱コルト等
Cセグメント ⇒ VWゴルフ、ジェッタ BMW1シリーズ Audi A3 スバル・インプレッサ等
Dセグメント ⇒ BMW3シリーズ Audi A4 ベンツCシリーズ トヨタ・マークX等

今のところDセグメントまでの必要性は感じていないがモデル感がこれでわかりやすいと思う。

Bセグメントで面白いのは時折リトル・モンスター的なスポーツタイプが出ること。
クーパーSもそうだし。
(正直初代クーパーSのスーパーチャージャーの方が現行Sのターボより面白かった)

普段は女性用のイメージも強いポロGTIも新モデルが9月に発売開始されたばかり。
排気量や馬力は一見普段の2Lより劣る程度に見えるかもしれないけど、これだけの
コンパクトで軽量なボディにツインチャージャーの170PS超えと言うのは
乗ると凄いインパクトだろう。
既に各誌などのレビューでも今回のポロGTIは軽快で凄いと評判が高い。

http://www.carview.co.jp/road_impression/article/vw_polo_gti02/700/1/

pologti.jpg
VWポロGTI
ベーシックグレードではユーザの6割が女性と言われるポロだが、
先述のようにGTIだけはスポーツ・コンパクト仕様。このサイズ独特のコーナリング性能は
速度とは別の次元でドライブが楽しかったりする。特に今回のGTIは近年水をあけられていた
MINIクーパーSへの強烈なライバル心が伺える。


こう見てるとやっぱり僕も今のMINIを単純にアップグレードするだけで良いのでは
無いかと考えたり(例えばクーパーSコンバーチブルとか)したものの、それでは
今でも比較的元気だったMINIを買い替える必要があったのかという気分になりそうなので
Bセグメントの話はこれくらいにして。

Cセグメントはここまでの説明通りちょうどその上のサイズで、日本の交通事情を
踏まえるとここが日本では最もメジャーなサイズと言って良いのかと。

最も代表的かつ普遍的なのがVWゴルフで、このセグメントの欧州におけるベンチマークで
あり、デファクト・スタンダードな感がある。このセグメントがメーカーも車の
種類も一番乱立していて、BMWの1シリーズやAudiのA3シリーズ、プジョー308や、
メルセデスのBクラス(ややこしい名前だ)アルファロメオ147など、都内で見かける
外車のハッチバックのほとんどはCセグメントだ。

最もセグメントは車の形を表すのではなく、大まかなサイズを意味するので、
ハッチバックだけでなく、このセグメントには多様な車型が存在する。
そもそも1シリーズにはハッチタイプだけなく2ドアクーペやカブリオレが存在するし、
ゴルフのセダンバージョンとも言えるVWジェッタは4ドアセダン、アウディTTは
ライトウェイト・スポーツ的な意味もあるだろうし、ロードスターモデルも。
今年復活したVWシロッコは2ドアオンリーで低い車高と広い車幅のハッチ・クーペとも
言える完全にスポーツ・カー仕様である。値段も高めである。

TTRoadstar.jpg
Audi TT Roadstar
大きさはCセグでも贅沢な使い方をしてるので全く広くない。猫の額みたいな後席も
オープン版のロードスターには存在すらしない。純粋にお金もあって家族とか音楽とか
度外視して好きな車乗れるのならTTロードスターは有力候補だけど、それこそ妄想の中の
妄想である。これとかZ4とか一度は憧れるでしょう。


vwciro.jpg
VWシロッコ
久々の復活である。昔はもっとコンサバなクーペっぽかったけど、今回のモデルは
かなり個性的でスポーティなハッチバックと言った趣も。あまりに日本で受け無さそうな
独創的なスタイルが見た瞬間気に入ったが、相方に凄い勢いでダメ出しされた。
「変わった形に乗りたきゃクラブマンで事足りるでしょう」と。
まぁ、値段も高いし、これもMINI程ではないけどハッチバックのくせに広くないし。。


国産でもこのセグメントは幅広く、それを一番表しているのがスバルのインプレッサWRXの
ように完全に走り屋用の車も、カローラ・フィールダーやプリウスの様なファミリーカーも
ハイブリッドもこのセグメントなので、全てが競合対象と言う訳でもない。

そんな中でもCセグメントのサイズで居住性を一番確保できているのはやはり
ハッチバックタイプで、家族的な要望であるもう少し広い車と言う部分と
当方がワゴンよりは一回り小さい車が好みと言う嗜好に一致するのはこのセグメントの
ハッチバックかセダンだろうと言う判断になってきた。

そこで最初に思いついたのはこのクラスの"ベンチマーク"であるVWゴルフである。

VWgolfgti002.jpg
VWゴルフⅥ GTI
近年モデルチェンジした6代目ゴルフ。GTIはスポーツ・ハッチバックの代表格。
新しいデザインはぱっと見ではポロとの区別化が難しい。5代目の方が好みだったかも。
国内には3ドア仕様が無いのが残念。


ゴルフの外観と言うのは良くも悪くも有る意味中庸でやり過ぎてなく、かといって
時代錯誤でも無いデザインだし、外観と実用性のどちらも犠牲にしないような考えに
成り立っているとも言える。ゴルフこそがVWのメーカーイメージそのもので、
質実剛健であったり、「ドイツのトヨタ」と揶揄される事も有るのだけれど。

実際デザイン重視のMINIに乗ってきたので、ゴルフで一番驚かされたのが車内の広さである。
いくら一回り上のサイズとはいえ、これだけ広くなるものかと。後席は形から想像も
出来ないほど快適である。それに一見後ろが無さそうなのにトランクスペースも広い。
下手なワゴンより荷物が乗るんじゃないかと、そう思った。

このセグメントのハッチバックは、少なくとも外車なら昔は有る意味ゴルフの独壇場で
あった。大人しいセダンタイプからスポーティなGTIのようなものまで揃っていたし、
昔からサイズに対する居住性の高さと相反する走行性能と言うのがゴルフの築いてきた
ものだった。しかし、近年ではこのクラスのハッチバックは一つ下のBセグも巻き込んで
戦国時代になっている。実際にゴルフの売上と言うのは代を追うごとに落ちてきている。
それは単純に性能や車としての質が悪くなっているのではなく、それだけ競合車が
増えて来ていると言う事である。

例えばMINIはその最たる物の一つだろうし、近年はややスペースを改善したクラブマンも
登場している。プジョー30xもここ数年で今まで決して国内に多くなかったフランス車の
普及における推進力になっていると言える。イタリアからはアルファロメオ148だって
都内では非常に良く見かけるようになった。アウディA3のワゴンもさりげなく走ってる。

やはりこのセグメントはサイズも値段も日本の事情にちょうど良いのだろうと思う。
ここでは外車の話だが、国産だってこのセグメントに主要な車種が多い。

ここに全ては挙げてないが、身分不相応な車の妄想や、今回の現実に沿って考えた車とかを
踏まえて9月くらいから車屋さんを回ってみようと言う事になった。

取り敢えず買える買えないは置いといてリストアップしたのが以下の車。

・VWゴルフGTI(白か黒)
・MINIクーパーSクラブマン(やっぱりホットチョコレート、茶色メタリックで)
・VWジェッタ(ゴルフのセダン的な位置、セダンも好きだし、ニッチで良いかなと)
・Audi A3(純粋にAudiはブランドイメージが高い、でも実質中身は旧ゴルフだけど)
・BMW1シリーズ(足回りの良さはMINIで実感済み。さらにこのサイズでFR、クーペもある)

シトロエンC3とかも凄く可愛いと思ったけど、やっぱりスペックもサイズももう一つで。
と言う訳で全てドイツ車、3大メーカーから選出。Audiって下のグレードだとゴルフの
古いのがベースと言うのが分かってから少し萎えている状態。2世代前なのにゴルフより
随分高い。最近は下手するとBMWより高価なブランドだからね。

と言う訳で見学ツアースタート。妄想って楽しいなぁ、選んでるのが一番楽しい。

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